スモーキーな紅茶とレザーの香り。ブルガリの「ブラック」を使ってきた人が、買い足そうとしたら見つからない。代わりになる香りを探すと、「似ている」とされる香水がたくさん出てきますが、どこが似ているのかまで書かれていることはあまりありません。
この記事では、2026年10月時点で、化粧品のクチコミサイト@cosmeの商品ページ(ブランドが提供・承認した情報の欄)と、ブルガリ・ジバンシイの日本の公式オンラインストアを確かめ、ブランド自身が公表している香りの組み立て(ノート)を横に並べて、代わりの候補を選びました。
結論からお伝えします。ブルガリ ブラックと同じ香りは、いまは公式から出ていません。 ノートの重なりで選ぶなら、レザー・スパイス・アンバーが重なる同じブルガリの「マン イン ブラック」、樹脂の甘さと木が重なり手に取りやすい価格のジバンシイ「パイ」の2本が、日本の正規ルートでいま買える候補です。ただし、ブラックのいちばんの特徴であるブラックティー(紅茶)は、どちらのノートにもありません。
ブルガリ ブラックはどんな香りだったか
ブルガリ ブラックは、海外では1998年に発売され、日本では1999年5月22日に発売されたオードトワレです(日本の発売日は@cosmeの表示)。海外の香水専門ブログによると、調香を手がけたのはアニック・メナルド氏です。

@cosmeに載っているブランドの説明では、「大都市のタバコに煙る歩道」「研ぎすまされたコンクリートのビル」「鉄のプラットフォーム」といった大都会の世界を香りで表現した、とされています。香りは次の4つのハーモニーで組み立てられています。
- ブラックティーと、レザー(バーチタールなど)のスモークを思わせる香り
- タイムやナツメグなどのスパイスと、オリバナムやラブダナムなどの樹脂の香り
- ジャスミンやミュゲなどの花々
- 重厚感のあるアンバーと、穏やかな木々の香り
香調(香りのタイプ)は「スパイシー レザー」です。先ほどの海外ブログは、このブラックティーを、燻製した紅茶「ラプサン・スーチョン」にたとえ、焦げたゴムのようなニュアンスもあると評しています。同じブログによると、男女どちらでも使える香りとして売られていました。
「似た香り」はノートの重なりで選ぶ
香りが「似ている」かどうかは、人によって感じ方が違います。そこでこの記事では、主観ではなく、ブランドが公表しているノートのどの要素が重なるかで候補を選びました。ブラックの香りを、次の要素に分けて比べます。
| 要素 | ブルガリ ブラック | マン イン ブラック | ジバンシイ パイ |
|---|---|---|---|
| お茶 | ブラックティー | ― | ― |
| レザー・スモーク | レザー(バーチタールなど) | レザー アコード | ― |
| スパイス | タイム、ナツメグ | スパイス | ― |
| 樹脂 | オリバナム、ラブダナム | ベンゾイン | ベンゾイン |
| アンバー | アンバー | アンバーラム | ― |
| 木 | 穏やかな木々 | グァイアックウッド | ガイアック |
| 花 | ジャスミン、ミュゲ | チュベローズ、イリス | ― |
| 柑橘・グリーン | ― | ― | マンダリン、ガルバナム |
※ブルガリの2本は@cosmeのブランド提供情報、パイはジバンシイ日本公式オンラインの表示(2026年10月時点)。「―」は公表されているノートに無いもの。
表のとおり、重なる要素が多いのはマン イン ブラックで、パイは樹脂と木の2つです。どちらにもブラックティーは入っていません。ブラックの「スモーキーなお茶」の部分をそのまま求めると、どちらも物足りなく感じるかもしれません。
似た香り①ブルガリ マン イン ブラック

同じブルガリの香水で、名前に「ブラック」が入っているのが「ブルガリ マン イン ブラック」(オードパルファム)です。2014年8月27日に発売されました。
ノートは次のとおりで、香調は「アンバリー スパイシー」とされています。
- トップ:スパイス、アンバーラム
- ハート:チュベローズ、イリス アブソリュート、レザー アコード
- ドライダウン:ベンゾイン、トンカビーン、グァイアックウッド
ブラックと重なるのは、レザー、スパイス、樹脂、アンバー、木の5つです。一方で、ブラックのお茶の香りは無く、チュベローズやトンカビーンの甘さが加わっています。ブランドの説明は「ヴルカーノ島の神話」をテーマにしていて、ブラックの「大都会」とは別の物語の香りです。名前は近いものの、ブルガリが「ブラックの後継」と位置づけた説明は見つかりませんでした。後継品ではなく、要素の一部が重なる別の香りと考えてください。
2026年10月時点で、ブルガリの日本公式オンラインストアでは60mlが16,830円、100mlが23,210円(税込)で販売されていました。通販サイトでは容量の違う出品や並行輸入品も混ざるため、買うときは容量と販売元を確かめてください。なお、「ブルガリ マン ブラック コロン」という別の香水もあるので、名前の取り違えにも気をつけましょう。
似た香り②ジバンシイ パイ
もう少し手に取りやすい価格で探すなら、ジバンシイの「パイ」(オーデトワレ)です。ジバンシイの日本公式オンラインでは、香調は「コズミック・ウッディ」とされ、マンダリン、ガルバナム、ベンゾイン、ガイアックの香りが挙げられています。以前の日本向けの商品説明では、「バニラ」の香りを軸にした包容力のある香りと紹介されていました。

ブラックと重なるのは、ベンゾインなどの樹脂の甘さと、木の香りです。ブラックの最後に残るやわらかい甘さに近い部分を求める人に向いています。反対に、レザーやスモークの要素は公表されているノートに無いため、ブラックの「煙っぽさ」は弱くなります。
2026年10月5日時点で、ジバンシイの日本公式オンラインでは50mlが12,100円(税込)で販売されていました。
香りを比べるときのコツ
ノートが重なっていても、実際に肌にのせたときの印象は人によって違います。代わりの香りを選ぶときは、次の順番で確かめると失敗が減ります。
- まずは店頭やお試しサイズで:フルボトルを買う前に、ムエット(試香紙)や肌で試す
- 時間をおいて確かめる:ブラックは、つけたてのスモーキーさと、数時間後の甘さで印象が変わる香りでした。代わりの香りも、つけたてだけで判断しない
- 手元に残っているブラックと並べる:少しでも残っていれば、左右の手首に分けてつけ比べる
香りの比べ方は、季節やつける場所によっても変わります。ブランドごとの香りの違いを比べる考え方は、シャネルのハンドクリームの匂いを比較した記事でも紹介しています。

ブルガリ ブラックは廃盤?今どこで買える?
廃盤と考えてよい状況です。確かめられた表示は、次の2つです。
- @cosmeの商品ページ:価格の欄が「生産終了」となっており、「こちらの商品は生産終了しました。(ただし、一部店舗では販売されている場合があります。)」と書かれています
- ブルガリの日本公式オンライン:2026年10月時点で、香水の中にブルガリ ブラックは見当たりませんでした
ただし、ブルガリが「廃盤のお知らせ」を出したページは見つかりませんでした。廃盤になった理由や時期も、公式には発表されていません。ネット上には理由についてさまざまな説がありますが、どれも出典が示されていない推測なので、この記事では取り上げません。
香水が公式の説明がないまま店頭から消え、噂だけが広がるのは、ほかのブランドでもよくあることです。グッチ エンヴィ 廃盤の理由でも、同じように公式の情報と噂とを分けて整理しています。

在庫が残っている通販もあります。2026年10月5日時点で、楽天市場では75mlが45,800円、40mlの並行輸入品が34,828円などで出品されていました。いずれも、現行のマン イン ブラック(60ml 16,830円、100ml 23,210円)を上回る値段です。古いボトルは保管状態によって香りが変わっていることもあるため、買う場合は販売元と状態の説明をよく確かめてください。
ディオールの「プワゾン」も廃盤と言われていますが、実際には2本が今も買えます。ディオール プワゾンは廃盤?今も買える2本と消えた4本で確かめています。
よくある質問
Q. ブルガリ ブラックに似た香りはありますか? A. 同じ香りは公式から出ていません。ブランドが公表しているノートで比べると、レザー・スパイス・アンバーなどが重なる「ブルガリ マン イン ブラック」、樹脂と木が重なる「ジバンシイ パイ」が候補です。どちらもブラックティーの香りは入っていないので、店頭やお試しで確かめてください。
Q. マン イン ブラックはブラックの後継ですか? A. ブランドが後継と説明している情報は見つかりませんでした。名前は近いですが、香調はブラックが「スパイシー レザー」、マン イン ブラックが「アンバリー スパイシー」で、発売も15年違います。
Q. ブルガリ ブラックは廃盤ですか? A. @cosmeでは「生産終了」と表示され、2026年10月時点でブルガリの日本公式オンラインにも見当たりません。廃盤の理由と時期は公式に発表されていません。
Q. まだ買えますか? A. 楽天市場などに在庫を出している店はありますが、2026年10月5日時点で40mlが3万円台、75mlが4万円台と、高い値段になっています。
まとめ
- ブルガリ ブラックは@cosmeで「生産終了」と表示され、日本の公式オンラインでも見当たりません(2026年10月時点)。理由と時期は公式に発表されていません
- 香りの特徴は、ブラックティーとレザーのスモーク、スパイス、樹脂、アンバー。香調は「スパイシー レザー」です
- 似た香りを選ぶなら、ノートの重なりが多いブルガリ マン イン ブラック(60ml 16,830円・100ml 23,210円)、樹脂と木の甘さが重なるジバンシイ パイ(50ml 12,100円)が、日本の正規ルートで買える候補です(2026年10月5日時点)
- どちらにもブラックティーは入っていません。近いと感じるかは人によるので、店頭やお試しで、時間をおいて確かめてください
