サマンサタバサのバッグや財布を持とうとして、「サマンサタバサは恥ずかしい」という言葉を見かけて手が止まる。昔から好きだったブランドなのに、いまの自分が持っていいのか迷っている。あるいは、プレゼントに考えていて不安になった。
検索して出てくる記事は、だいたい「一部の意見にすぎない」「コーデ次第」で終わっています。でも、それでは不安は消えません。なぜ今そう言われるのか、根拠が示されていないからです。
そこで、サマンサタバサを運営する会社が上場していたころの決算と、いまの親会社の決算資料、公式ショップの売れ筋を確かめました。「恥ずかしい」の正体は、持つ人の年齢ではありませんでした。
上場最後の決算は、ピークのほぼ半分だった
サマンサタバサを運営する株式会社サマンサタバサジャパンリミテッドは、2024年まで東京証券取引所に上場していました。公表されていた決算短信から、売上と最終損益を並べます(決算は2月締め)。

| 決算期 | 売上高 | 最終損益 |
|---|---|---|
| 2015年2月期 | 402億円 | 14億円の黒字 |
| 2016年2月期 | 434億円(売上のピーク) | 1億円の黒字 |
| 2019年2月期 | 277億円 | 13億円の赤字 |
| 2021年2月期 | 225億円 | 100億円の赤字 |
| 2024年2月期 | 227億円 | 16億円の赤字 |
上場していた最後の決算(2024年2月期)の売上は、ピークから約48%減。ほぼ半分です。
最終損益は2017年2月期から2024年2月期まで8期連続の赤字で、その合計は約257億円にのぼります。
店舗も減りました。報道(東洋経済オンライン、2024年6月)によると、店舗数は2015年度の438店から、2023年度には225店まで縮小しています。
「サマンサタバサを最近あまり見ない」「持っている人が減った」という感覚は、気のせいではなく、数字にも出ていました。
2024年に上場廃止、いまは立て直しの途中
業績の低迷が続いたサマンサタバサは、2024年6月に上場廃止となり、同年7月、紳士服チェーンのコナカの完全子会社になりました。

コナカが2025年11月に公表した決算短信には、こう書かれています。
「サマンサタバサグループ」では、店舗・ブランドの効率化をはじめとする抜本的な構造改革に着手し
2026年5月の決算短信でも、「構造改革中の『サマンサタバサグループ』では、不採算店舗の撤退と経費削減を推進し」とあります。ブランドはなくなっていませんが、いまも立て直しの途中です。
ここで「恥ずかしい」の中身が見えてきます。報道では、サマンサタバサはかつて10〜20代女性の憧れのブランドでした。その記憶を持つ世代が大人になった一方で、ブランドは縮小と立て直しの時期に入りました。
つまり、「大人がいま選ぶブランド」の位置に、サマンサタバサがいない。これが「持っていると恥ずかしいかも」という感覚の正体だと考えるのが自然です。
同じように、一時代を築いたバッグがいまどう見られているかは、フルラのメトロポリスは流行遅れ?でも整理しています。「いま、その形が選ばれているか」が印象を左右する点は共通しています。

公式の売れ筋は、キャラクターコラボが3〜5割
では、いまのサマンサタバサは何が売れているのか。公式オンラインショップの売れ筋ランキング(全カテゴリ)の上位10点を、2026年9月30日・10月3日・10月18日に、計4回確かめました。
- 10点のうち3〜5点がキャラクターとのコラボ商品(ハローキティ、サンリオの「クロミ」、「ディセンダント」コレクションなど。9月30日は5点と4点、10月3日は4点、10月18日は3点)
- バッグと財布の価格は15,400円〜39,600円(税込・4回の合計。10月3日は20,900円〜26,400円に収まり、ほかにジュエリーが1点。10月18日は16,280円〜39,600円で、ほかに半額セールのバッグが1点入っていました)
- 残りの多くは、姉妹ブランド「サマンサタバサプチチョイス」の財布
かわいらしいコラボ商品が売れているのは、ブランドの強みです。ただ、「サマンサタバサ=若い人向け・かわいい系」という印象を、いまも強めている可能性はあります。大人が持つときに「少し若すぎるかも」と感じるのは、このためでしょう。
一方で、2026年9月には若い世代向けの「サマンサベガ」が京都に初出店しています。ブランドとしては、若い層に向けた展開を続けているということです。
それでも持つなら、どう選ぶか
ここまでの話を裏返すと、選び方は決まります。

※画像はイメージです
Samantha Thavasa
サマンサタバサのショルダーバッグ
公式の売れ筋バッグ・財布は20,900円〜26,400円(税込・2026年10月3日時点)
① ロゴとモチーフが控えめなものを選ぶ
「恥ずかしい」と感じるのは、ひと目でサマンサタバサと分かるときです。大きなロゴ、リボンやハートのモチーフ、キャラクターが無く、色も落ち着いたものなら、ブランドの印象とは切り離して「そのバッグ」として見られます。
② 財布や小物から取り入れる
売れ筋の財布は2万円台が中心です。バッグほど人目に触れないので、「好きだけれど周りの目が気になる」なら、小物から持つのがいちばん気楽です。
③ いきなり買わずに試す方法もある
周りの反応が気になるなら、買う前に借りて使ってみるのも手です。料金で損をしないかは、ブランドバッグのレンタルは元が取れる?で計算しています。

④ 最後は他人の基準で決めない
「恥ずかしいかどうか」を他人に聞いている時点で、答えは外にはありません。この感覚そのものは、ブランド物が恥ずかしいと感じる心理で扱っています。

よくある質問
Q. サマンサタバサは何歳まで持てますか? A. 年齢の決まりはありません。この記事で見たとおり、いま言われている「恥ずかしい」は年齢ではなく、ブランドの今の位置の話です。大人が持つなら、ロゴやモチーフが控えめなものを選ぶと印象が変わります。
Q. サマンサタバサはなくなるのですか? A. 2024年に上場廃止になりましたが、ブランドは続いています。親会社のコナカのもとで、不採算店舗の撤退などの立て直しが進められている最中です。
Q. プレゼントにサマンサタバサは避けたほうがいいですか? A. 避ける理由にはなりません。相手が大人なら、キャラクターやロゴの目立たない財布や小物を選ぶと、ブランドの印象に左右されにくくなります。
まとめ
- 「サマンサタバサは恥ずかしい」の正体は、年齢ではなく、ブランドの今の位置の話でした
- 上場最後の決算(2024年2月期)の売上はピークの約半分、最終赤字は8期連続。2024年に上場廃止となり、いまはコナカのもとで立て直しの途中です
- 公式の売れ筋は上位10点のうち3〜5点がキャラクターコラボ。若い・かわいい寄りの印象はいまも続いています
- 持つなら、ロゴやモチーフが控えめなもの、または財布や小物から。それで「恥ずかしい」と見られる理由はほぼ消えます
