カルティエの婚約指輪を調べていると、必ず「50万円から」という数字を見かけます。
でも、いざ検討し始めると引っかかりませんか。
「50万円からって、どのカラットの話?」
「公式サイトを見ても、肝心の価格が出てこない」
「相場を紹介しているサイトごとに数字がバラバラ」
決して安い買い物ではないので、迷って当然です。
先に結論をお伝えします。「50万円から」という数字は、婚約指輪としては最小クラスのカラット(0.16ct程度)の話です。実際に選ばれやすい0.3〜0.5ct前後になると、価格帯はまるで変わります。
そしてもうひとつ。公式サイトの価格表示には、実は法則があります。
この記事では、公式サイトで確認できた実際の表示、主要3コレクションのカラットあたり単価計算、そして2026年1月の価格改定後の相場まで、自分で判断できる形で整理します。
📌 はじめにお断りします。私はカルティエの婚約指輪を購入した経験がありません。この記事は、カルティエ公式サイトで確認できる価格表示の構造と、複数の情報源を突き合わせた価格データを整理したものです。使っていないものを、使ったかのようには書きません。
なぜ公式サイトを見ても価格が分からない指輪があるのか
実際に公式サイトを開いて確認したところ、面白いことが分かりました。
エタンセル ドゥ カルティエというコレクションのプリンセスカットモデル(イエローゴールド、センターダイヤモンド0.16ct、パヴェセッティング)には、はっきり「¥550,000(税込)」と価格が表示されています。
ところが、婚約指輪の代表格である1895ソリテールを開くと、様子が違います。「ブリリアントカット ダイヤモンド1石(0.23〜3.99cts)」とカラットの範囲だけが書かれていて、価格はどこにも表示されていません。 ショッピングバッグに追加するボタンの代わりに、電話番号と「ブティックで探す」という案内があるだけです。
つまり公式サイトの価格表示には、こういう法則があります。
- 小さく、カラットが固定されたデザイン(エタンセルの一部モデルなど)→ 価格を公開
- カラットを選べる、メインの婚約指輪(1895ソリテール、バレリーナ、デスティネなど)→ 価格非公開、問い合わせ制
これは、婚約指輪を検討している人にとってはやや不便な仕組みです。「相場を知りたいだけなのに、電話しないと分からない」というのが実態だからです。
実際、カルティエに直接電話をかけて価格を聞き出している個人ブログも存在します。相場を紹介する記事の多くが公式サイトの価格をそのまま引用できず、伝聞や電話確認に頼っているのは、こうした事情があるためだと考えられます。
この記事では、公式サイトで確認できた実データと、複数の情報源を突き合わせた価格を、出典を分けたうえで紹介します。
「50万円から」の”から”が指しているグレード
先ほどのエタンセルの実例を、もう少し詳しく見てみます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | エタンセル ドゥ カルティエ リング、プリンセスカット ダイヤモンド、パヴェセッティング |
| 素材 | イエローゴールド750/1000 |
| センターストーン | プリンセスカットダイヤモンド1個(0.16ct) |
| 装飾 | ブリリアントカットダイヤモンドのパヴェセッティング |
| 価格 | 550,000円(税込) |
この0.16ctという数字が重要です。婚約指輪の相場としてよく紹介される0.3〜0.5ct前後と比べると、かなり小さいグレードです。つまり「50万円台から」という価格は、婚約指輪の中でも最も小さいカラットの話であって、実際に選ばれやすいサイズの相場ではありません。
なお、このモデルにはセンターストーンの周囲に小粒のダイヤモンドを敷き詰めるパヴェセッティングが施されています。パヴェは指のサイズによって石の数や総カラット数が変わる仕様なので、「1ctあたりいくら」という単価計算には向きません。次の章で単価を計算する際は、センターストーン1石のみのソリテールモデルに絞ります。
主要3コレクションを「カラットあたり単価」で並べると、価格帯の見え方が変わります
婚約指輪として選ばれることの多い1895、バレリーナ、デスティネの3コレクションについて、それぞれ2つのカラットの価格を集め、カラットあたりの単価を計算しました。
⚠️ カルティエ公式はこれらのモデルの価格を非公開にしているため、以下の価格は公式に問い合わせて確認している個人ブログの情報をもとにした二次情報です。参考値としてご覧ください。
| コレクション | カラット | 価格(税込) | カラットあたり単価 |
|---|---|---|---|
| 1895ソリテール | 0.30ct | 約588,500円 | 約196万円/ct |
| 1895ソリテール | 0.50ct | 約1,148,400円 | 約230万円/ct |
| バレリーナソリテール | 0.30ct | 約759,000円 | 約253万円/ct |
| バレリーナソリテール | 0.49ct | 約1,122,000円 | 約229万円/ct |
| デスティネソリテール | 0.40ct | 約1,122,000円 | 約281万円/ct |
| デスティネソリテール | 0.50ct | 約1,478,400円 | 約296万円/ct |
なお、ダイヤモンドの価格はカラットだけでなく、カラー・クラリティ(透明度)などのグレードでも変わります。1895ソリテールの2点はいずれも「Hカラー/VS2」という同じグレードで比較できていますが、バレリーナとデスティネについてはグレードの詳細情報がなく、同じ基準で比較できているとは言い切れません。あくまで参考値としてご覧ください。
ここで、ひとつ面白いことに気づきます。
1895とデスティネは、カラットが大きくなるほど単価も上がっています。 1895は0.30ctから0.50ctで単価が約17%上昇、デスティネは約5%の上昇です。大きなダイヤモンドほど希少で単価が上がるという、一般的なダイヤモンドの価格特性に沿った動きです。
ところがバレリーナだけは逆です。 0.30ctの単価が約253万円/ctなのに対し、0.49ctでは約229万円/ctと、約9%下がっています。同じ3コレクションの中で、バレリーナだけがカラットを上げたほうが単価的には割安になるという結果です。
なぜこの逆転が起きるのかまでは、公開情報だけでは分かりません。前述のとおりグレードの違いが影響している可能性もあります。ただ、「大きいほど単価が上がる」という前提だけで選ぶと、コレクションによっては損をする可能性がある、ということは計算してはじめて見えてきます。
この単価をどう使うか
先に断っておくと、婚約指輪は単価だけで選ぶものではありません。 デザインへの好み、石の質(カラー・クラリティ)、ブランドのストーリー性など、単価計算では表せない価値があります。
そのうえで、予算の立て方としてはこう言えます。
1895やデスティネを検討している場合、予算に余裕があるなら、思い切って一段階大きいカラットを選ぶという判断もありえます。単価が上がる分、見た目の印象や希少性も上がるという理解です。
バレリーナを検討している場合は逆で、無理に小さいカラットに抑える必要は薄いかもしれません。 単価計算上は、0.3ct前後より0.5ct近くのほうが割安という結果が出ているためです。
いずれにしても、「〇〇万円から」という最低ラインの数字だけを見て予算を決めるのではなく、実際に選ばれやすいカラット帯の価格まで確認してから検討することをおすすめします。
2026年1月の値上げ後の価格です

ここまでの価格は、すべて2026年1月20日の価格改定後のものです。
この改定では、ジュエリーを含む全カテゴリーで平均約9%値上げされ、一部モデル(ダムールなど)では30%前後の大幅な値上げもあったとされています。
なお、2026年5月21日にも価格改定がありましたが、こちらは時計のみが対象で、ジュエリー・婚約指輪は対象外でした。つまり、この記事で紹介している婚約指輪の価格は、2026年1月時点の改定後の水準のままということになります。
カルティエに限らず、高級ブランドは年に一度程度のペースで価格を見直す傾向があります。「来年また上がるかもしれない」という前提で検討したほうが、実態に近いかもしれません。
どこで買う?新品とリユース
新品を買う場合
カルティエの婚約指輪は、ブティックまたは公式サイトでの購入が基本です。前述のとおり、1895ソリテールなどのメインモデルは価格非公開なので、正確な見積もりを知るにはブティックへの来店予約や電話での問い合わせが必要になります。
カルティエのジュエリーは資産価値が保たれやすいことでも知られています。売却を考えていなくても、今の買取相場を知っておくと、価格感覚をつかむ材料になります。
中古・リユースという選択肢
新品はブティック購入が基本でEC上の流通が薄いため、価格を比較しながら検討したい場合は、中古・リユース市場も選択肢になります。
特定のモデルにこだわらない場合や、1895の在庫が見つからない場合は、「カルティエ 婚約指輪 中古」というキーワードで横断的に探してみるのもひとつの方法です。
なお、婚約指輪はカルティエでも、結婚指輪は別のブランドで、という選び方をする人も少なくありません。あえて王道と違うブランドを選ぶ人の理由はブルガリの結婚指輪を選ぶ芸能人は?おしゃれな着用モデルと値段で、エルメスという選択肢の実際はエルメスの結婚指輪で後悔する?で、それぞれ整理しています。


まとめ
- 「50万円から」という価格は、婚約指輪としては最小クラスの0.16ct程度の話。実際に選ばれやすい0.3〜0.5ct前後の相場は、これより大きく上がります
- カルティエ公式サイトは、カラットを選べるメインの婚約指輪(1895・バレリーナ・デスティネなど)の価格を非公開にしています。正確な見積もりにはブティックへの問い合わせが必要です
- 1895・デスティネはカラットが大きいほど単価が上がりますが、バレリーナだけは逆にカラットが大きいほど単価が下がります。単価計算をして初めて見える違いです
- 紹介した価格はすべて2026年1月改定後のもの。5月の改定はジュエリーは対象外でした
- 新品はブティック購入が基本です。価格を比較しながら検討したいなら、中古・リユース市場も選択肢になります
「〇〇万円から」の数字だけで判断せず、自分が選びたいカラット帯の実際の相場まで確認してから、ブティックでの相談に進むことをおすすめします。

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